2008年3月12日、
ダンスの先輩のお通夜に向かう途中で携帯が鳴りました。
訃報を知らせる姉からの電話でした。
92歳でした。
父は絵がとても上手な人で、その道に進みたかったようですが、
夢叶わず、サラリーマンになりました。
写真にも凝っていて、分不相応の、プロが持つようなカメラを買い、
家計をやりくりする母は大変でした。
こういう時に必要になる「遺影」も、
自分と母のを、そのカメラで撮影し、用意していました。
手を抜く、そこそこ楽しめればいい…ということを知らない
生真面目な性格で、折にふれ、画集の模写をしたり、
それはそれは丁寧に描いていましたので、
父が丹精込めて描いた何枚かの絵を通夜会場に展示し、
参列して下さった方々に見て頂きました。
それを撮影した弟にメールで送ってもらい、
外付けハードディスクに保存していたのが、
そのハードディスクが突然故障した時に、
この写真も消えてしまった!…と
長いこと思い込んでいました。
絵を通夜会場に展示